セントラル空気脱臭システム(OZOMIST)は、自然界にも
存在するオゾンを利用して臭いを全く別のもに変化させ、
臭いの存在自体を ゼロにする安全機構
臭いのないクリーンな空気を作りだす
これからの 「快適空間マネージメントシステム」です。

 
 
私たちが一秒一秒呼吸するたびに感じているもの、それが「臭い」です。
臭いは人の気持ちや身体に大きな影響を与え続けています。
香りひとつでリラックスしたり、臭いひとつで不快になったり。
臭いは私たちにとって毎日の生活のリズムをつくる一番身近な要素となっています。

 
近年の日本の高齢者関連施設は、早い速度で高齢化の傾向にあり、設備や仕様は既に欧米の福祉先進国を越えつつあります。しかし最も身近な問題である臭気の対策については、充分な効果と安全を、両立させる装置が無かったために放置されたまま、この種の施設の癌として取り残されていました。
悪臭は、生活のリズムを狂わし、そこに居住する人は無論のこと施設で働く人々に、たえまなくストレスを与え、正に快適さと逆行する因子といえます。また別の例として、狭い空間で絶え間なく喫煙する人の多いパチンコホールなどは、たばこの嫌いな人が立ち寄れぬ場所となり、特に増加の傾向にある女性客には敬遠され営業上大きなマイナスとなっています。
世界中の数多くの機関が、脱臭と取り組み永い時間と技術をかけて様々な方法を検討し、吸着法、薬液吸収法などが開発されましたが、最終的に、臭いの分子をオゾンで酸化分解させ、全く他の分子に変えて臭いを消す方法が、完璧な脱臭技術として主流になりました。
オゾンの酸化力は濃度と比例して大きくなり高濃度になると人体に有害です。
従ってシステムのオゾン濃度管理が最も重要であることは、言うまでもありません。

 

 
オゾン濃度基準と安全性
 
オゾンは、自然界でも海辺や山などの空気のきれいな所に発生しやすく、かすかに磯臭い香りがする場合のオゾン濃度は0.03〜0.05ppm程度が計測されます。
高濃度のオゾンは人体に悪影響を与えるので産業衛生学会のオゾン許容濃度は、0.1ppm以下と定められています。
セントラル空気脱臭システムは、各処理スペース内のオゾン零囲気濃度を0.01ppm以下に設定し、各々の場所に設置されたモニターで濃度を監視しコントロールして安全を確保します。
システムのオゾン供給源である主ボリュームチャンバーのオゾン濃度をセンサーにより0.1ppm以下に保持しているので、濃度が規定値を上回ることは絶対にありません。
 
臭気について
 

対象の施設は多種多様で、悪臭の種類は各々違い一概に述べることは出来ませんが、代表的な二種の施設についてご説明いたします。
  1. 高齢者のための施設(特別養護老人ホームなど)
    この種の施設は、他と比較して独特の臭いの他、健康状態のすぐれない人の常用する薬品の作用による異常な体臭、さらに排泄物による異臭などから避けられません。
  2. 喫煙者の多く集まる場所(バチンコホールなど)
    たばこの煙は、人体より吐出される主流煙と、たばこの先端から立ちのぼる副流煙の二つに分けられますが、いずれも空気中の窒素や酸素、炭酸ガスなどが占めるガス相と、水分を含んだ蒸気相および固形分の多い粒子相で合成されています。

たばこの臭気は、たばこの燃焼過程中に生まれるタールやフェノールが主成分で一種のやに臭に感じられますが、実際にはたばこの煙は2万種以上で構成されており、臭いは極めて複雑です。

煙の中の粒子相や蒸気相に含まれるタールの生成物であるケトン、アルデヒド系の産物は各15〜35%程度であり、強い刺激臭をもち、アセトンで代表される尿臭に近いにおいがします。

臭いは分子として、空気中に拡散しているもののほか、寝具や壁、天井、床などに付着し、長年の間に浸透し、積層され、猛烈な刺激臭へと変化を始めます。

臭いの粒子は0.3〜0.5ミクロンのものが多く、空気清浄機のフィルターで捕集できないものも多くあります。したがって衣服などは容易に通してしまい、毛髪や下着にまで悪臭を運びます。

また、たばこの煙のこもる室内ではタールなどが電子機器の末端に付着し、誤動作の原因にもなり、注意が必要です。
 
臭気をつくる物質は・・・
 
  1. アンモニア、アミン類などの窒素化合物      ・・・老人施設などに多い 
  2. 硫化水素、メチルメルカプタン類などの硫黄化合物 
  3. アルデヒド類、ケトン類、脂肪酸類、炭化水素類など・・・パチンコホールなどに多い
これらの悪臭からは生理的影響として、食欲減退、吐き気、不眠、アレルギーとして現れることがあります。
また、心理的影響としては、怒りっぽくなったり、ひどい場合はノイローゼになったりする危険もあります。
悪臭の心理的影響はかなり顕著に現れることがあるので、社会環境としても重要視する必要があります。
 
オゾンによる脱臭のメカニズム
 
オゾン( O3)は酸素( O2)と発生期の酸素(O)とから成り、弊社は無声放電でオゾンを作るので生成反応は 次のように表されます。
 
O2+e→2O+e ・・・・・・・・・・・・ (1)
O2+O(+M)→O3(+M) ・・・・・ (2)
O3+O→2O2 ・・・・・・・・・・・・・ (3)
O3+e→O+O2+e ・・・・・・・・ (4)

オゾンが持つ優れた脱臭力や殺菌力は、オゾンが分解した時に発生する発生期の酸素 (O)が、 強い酸化反応を起こすために生まれるものです。
発生期の酸素(O)は活性酸素とも呼ばれ、自分の周囲にある還元性 物質、つまり微生物のような有機物質を含む殆どの成分と結びつき、これを分解します。
例えば老人施設やパチンコホールなどの悪臭分子にオゾン(O3)を結 びつけると、下式のように 大部分が炭酸ガス(CO2)と水(H2O)などに変わり無臭になります。


 

 
                            (代表例)                O3
 老人施設
1)アンモニア、アミン類の窒素化合物・・・・・・尿素 NH2CONH2 →   N2CO2H2ONO2
                                       (代表例)     O3
2)硫化水素、メチルメルカプタン類などの硫黄化合物・・・・・・硫化水素 H2S → H2O+S+O2

 
パチンコホール  3)アルデヒド類、ケトン類、         (代表例)
       脂肪酸類、炭化水素類など・・・・・・・・アセトン 3CH3COCH3 → CH3COOH、HCOOH
(たばこ臭)                                                (酢酸)   (蟻酸)
                                                   ↓O3     ↓O3
                                                CO2、H2O  CO2、H2O

 
 
 
OZOMISTの脱臭効果
 
安全基準値以下の低濃度のオゾンにより、老人施設などの場合は施設全体をくまなく脱臭することにより、洗濯室やトイレなどからの悪臭の移動もなくなり、効率的にその脱臭効果を上げることが出来ます。
さらに、オゾン発生装置は原料として空気中の酸素をオゾン化しているので、ランニングコストも機器の電気代のみで安く、従来の脱臭方法のように、活性炭や芳香剤などの補助用品の補充や交換が全く不要になり経済的です。

セントラル空気脱臭システム(OZOMIST)の大きな効果は、他の脱臭方法とは根本的に異なり、オゾン吹出による攻撃型脱臭法を採っている点にあります。

今までの脱臭方法の主流であった吸着式脱臭法はエアークリーナーなどの吸気ファンにより室内の汚れた空気を回収して、これを活性炭やフィルターなどにより浄化し、元の室内に戻すという方法でした。
パチンコホールの場合などは、室内の空気を100%回収する前に喫煙者の煙が折り重なるように発生し、空気清浄器の循環能力を超えてしまいたばこの煙が充満しているのが現状です。

セントラル空気脱臭システム(OZOMIST)は、天井に取り付けられた噴出ノズルより、室内へ空気の1.6倍の比重を持つオゾンをゆっくり落下させて常時脱臭する方法で、空気中の臭いはもちろん、壁や床及び寝具などに浸透した臭いも徐々に脱臭して行くことが出来ます。

このシステムは新築時に設置することが理想的ですが、既設の建物へも設置することも出来、多くの効果をあげることができます。

 

「セントラル空気脱臭システム」OZOMIST

OZOMISTは、施設全館にオゾン配管をアレンジし合理的にセントラル脱臭を行う新システムです。 安全面を重視し、各処理スペースに応じて適宣にオゾン濃度を設定、センサーによって自動制御します。
オゾン発生装置は、弊社のオゾン滅菌脱臭水処理装置(アクアクリーンサイクル)に採用している円筒形空冷オゾナイザーです。この装置は25年に及ぶ多くの実績をもち、下記の特徴を持っています。

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  1. 冷却水の供給設備が不用の空冷式。 
  2. 長寿命のPSA方式を採用した酸素発
    生機から、高純度の酸素(O>90%)

をオゾナイザーへ供給するので窒素酸

化物の発生による機器への弊害は,ほ

とんどありません。
  1. オゾンと同時にマイナスの酸素イオンも
    発生させる機能があり、自律神 経に作

用して気分和らげ,体調を整えるはたら

きがあります。
  1. すべてのシール部分に対オゾン性の高
    いフッ素樹脂オーリングを使用し、高温

度化でも長期間のシール性を実現。

 
 
 
セントラル空気脱臭システム(OZOMIST)の運転について

sikumi2.gif

 
1.
 
オゾン発生装置より出た所定量のオゾンは希釈空気と混合され、主ボリュームチャンバーに入ります。
2.
 
コンプレッサーで加圧された空気は、エアードライヤーで除湿し、3段階の精密フィルターを経てオゾンと混合されて、主ボリュームチャンバーに入ります。
3.
 
主ボリュームチャンバー内でオゾンは、ドライ空気と混合し希釈され0.1ppmの濃度に設定されます。
4.
 
主ボリュームチャンバーの電磁弁の開閉により各フロアーごとのオゾン配管に順番に低濃度のオゾンを含む空気が配給され、各室に0.01ppm以下の均一濃度で放出されます。
5. 各室へのオゾン放出量は臭気レベルにあわせて天井の調整弁の開度を加減します。
6.
 
オゾン放出濃度、放出時間などの個々の手動調整が終了した後、一週間のプログラムを組み制御盤にセットし調整作業は終了します。
7. OZOMISTは、制御盤にセットされたプログラムにより100%自動運転に入ります。
8. 万一、自動運転中に各室のオゾン濃度が0.05ppmを超えた場合は、各所に設置されたモニターが直ちに検知し、オゾン発生装置は緊急停止し、安全を確保します。

  

OZOMISTの調整は、各室ごとに微妙な手動調整が必要となり、零囲気が安定するまで弊社エンジニアにより、何回かの試行錯誤を繰り返し調整します。
   
各室内の人数や臭気の種類の変化 に合わせ、再調整が必要な場合<は弊社より適宣スタッフを派遣しアフターサービスをいたします。